大阪府獣医師会とは
平成22年度事業計画/事業報告等
大阪府獣医師会では、獣医師の知識と技術向上を目的とし、生涯研修プログラムとして年に数回、講習会をおこなっております。
また学校飼育動物事業、野生鳥獣保護、動物愛護フェスティバルを通じて社会貢献を行っています。
会員等の状況
1 会員
区分 | H21.4.1 | 増 | 減 | H22.3.31 | |
---|---|---|---|---|---|
正会員 | 開業部会 | 382 | 45 | 30 | 397 |
衛生部会 | 155 | 11 | 19 | 147 | |
畜産部会 | 187 | 7 | 19 | 175 | |
その他 | 27 | - | 3 | 24 | |
小計 | 751 | 63 | 71 | 743 | |
賛助会員 | 17 | - | - | 17 | |
合計 | 768 | 63 | 71 | 760 |
2 役員(順不同・敬称略)
(平成22年6月1日現在)
会 長 | 松林 驍之介 |
---|---|
副会長 | 下島 仁士 澤田 勉 田中 啓一郎 |
理 事 | 木下 久則 尾芝 仁 織 順一 佐伯 潤 佐藤 昭司 池田 徹 西池 公男 留河 義輝 秦 敦朗 河井 昭男 平尾 正夫 熱田 文博 木村 明生 長濱 伸也 |
監 事 | 矢野 浩司 玉田 尋通 小谷 修 |
平成22年度事業計画(平成22年5月26日通常総会承認)
重点事項
- 公益法人制度の改革に伴い関係法令に基づいて公益認定を受けるため
組織・事業運営等の整備推進 - 動物由来感染症対策、特に狂犬病予防事業の推進
- 畜産振興・安全な食料の生産と供給事業の協力推進
- 動物愛護管理事業の推進
- 獣医療の基本理念と倫理の確立
- 勤務獣医師の待遇改善及び職域の拡充
- IT機器による広報・情報活動の強化
実施事業
1 公益認定法人に関する事業
- 日本獣医師会及び各獣医師会との連携による関係行政庁等からの情報収集
- 公益認定法人検討委員会による組織・事業等の検討及び認定申請に向けた準備
- ホームページの適時・的確な内容拡充による住民向け広報・情報活動の強化
2 獣医畜産に関する事業(畜産部会)
- 自衛防疫及び家畜衛生の向上に関する事業
- 飼料安全法及び動物薬事に関する諸施策への協力
- 関連諸団体との事業の連携強化
3 獣医公衆衛生に関する事業(衛生部会)
- 公衆衛生向上に関する事業
- 狂犬病予防及び動物愛護管理事業の徹底
- 関連諸団体との事業の連携強化
4 狂犬病予防事業 (開業部会・衛生部会)
- 狂犬病予防注射事業の推進
- 狂犬病についての啓発活動
5 飼育動物診療に関する事業(開業部会)
- 獣医療基本姿勢及び倫理の確立
- 診療施設、X線、医薬品取扱い、医療廃棄物処分の適正化指導の推進
- 獣医療事故対策の強化
6 獣医学術活動の強化、推進
- 学会発表・大会への参加の奨励
- 卒後教育・講演講習会の充実強化及び情報の提供
7 動物愛護管理推進事業
- 動物愛護思想の普及及び動物の適正な飼育管理の推進
- 大阪動物愛護フェスティバルの開催
- 緊急災害時動物救護対策要領や緊急災害時動物救護活動ガイドライン、大規模感染症発生時対策要領に基づき、防災委員連絡会議など平常時より災害に備える活動の推進
- 犬及び猫の登録(個体識別)事業の推進
- 学校飼育動物の衛生・管理及び情操教育に関する指導の充実
- その他動物愛護管理事業への協力
8 野生鳥獣救護事業の推進
- 野生鳥獣救護ドクター制度への協力
9 その他獣医事関連事業
- 大阪府立大学における獣医学部設立に向けた入学定員20名増の支援
平成21年度事業報告(平成21年4月~平成22年3月)
1 会議
区分 | 開催回数 |
---|---|
総会 | 1 |
1 理事会 | 4 |
正副会長会 | 10 |
2 監事会 | 1 |
3 総務委員会 | 1 |
4 会報委員会 | 2 |
5 選挙管理委員会 | 1 |
6 動物愛護フェスティバル委員会 | 6 |
7 IT委員会 | 3 |
8 学校飼育動物委員会 | 3 |
9 災害時における動物救護等対策委員会 | 3 |
10公益認定法人検討委員会 | 4 |
11開業部会委員会 | 11 |
開業部会小委員会 | 7 |
12畜産部会委員会 | 2 |
13衛生部会委員会 | 2 |
14中村賞選考委員会 | 1 |
2 事業
(1) 講演、講習会
- 実施日
- 平成21年9月29日(火) [畜産部会]
- 場所
- 阪府農林会館 5F 第3会議室
- 演題
- 「プロジェステロン放出膣内留置製剤を用いる肉用牛および乳用牛の排卵同期化・定時人口授精法」
- 講師
- 川手 憲俊先生(大阪府立大学生命環境科学研究科准教授・当会会員)
- 実施日
-
平成21年12月12日(水) [衛生部会]
- 場所
- 大阪府立大学りんくうキャンパス
- 演題
- 「新型インフルエンザについて」
- 講師
- 加瀬 哲男 先生 (大阪府立公衆衛生研究所ウイルス課長)
- 実施日
- 平成22年1月17日(日) [開業部会]
- 場所
- 大阪ペピイ動物看護専門学校
- 演題
- 「心エコーの基礎と応用」
- 講師
- 萩尾 光美 先生 (宮崎大学農学部獣医学科教授)
- 実施日
- 平成22年2月28日(日) [開業部会]
- 場所
- 大阪ペピイ動物看護専門学校
- 演題
- 「皮膚病のトピックス」
- 講師
- 岩崎 利朗 先生 (東京農工大学農学部獣医学科教授)
- 実施日
- 平成22年3月17日(水) [衛生部会]
- 場所
- 大阪府立公衆衛生研究所講堂
- 演題
- 「機内食会社の衛生管理」
- 講師
- 萩尾 栄一郎 先生 ((株)関西インフライトケイタリング品質管理室長)
(2) 広報活動事業
[1] 会報の発刊
平成21年7月16日に第1回委員会、11月24日に第2回委員会を開催した。12月10日に大阪府獣医師会会報第60号を発刊し、会員並びに関係先へ送付した。なお、今号からA4版サイズで刊行した。
[2] ホームページの充実
IT委員会をおいて、ホームページの充実を図り府民及び会員への情報提供活動を図った。会員専用ホームページ及び一般ホームページとも更新リニューアルについて作業をすすめ、各動物病院検索を掲載するなどし昨年度までに改訂した。今年度もリニューアル後の検証や各委員会ページの開設など充実に向けて取組んだ。
(3) 狂犬病予防事業
平成12年4月1日より犬の登録及び鑑札の交付、注射済票の交付事務等は市町村へ委譲されたため、開業部会内に獣医師側市町村代表者を選出し、狂犬病予防事業に些かなりとも支障を来すことのないよう、各市町村と協議の上集合注射にかかる本会会長との確認書を締結している。
また、犬の登録及び鑑札の交付、注射済票の交付事務については、市町村固有の事務となったため、業務の委任に際しては各市町村とそれぞれの獣医師側市町村代表者又は地区在住獣医師と事務手続きをすることなった。
平成21年度集合注射は市町村との協力のもとに大きな混乱もなく実施されたが、次の事業を実施した。
- 本会会員より誓約書及び委嘱申請書を徴し狂犬病予防注射(集合)業務について各市町村へ推薦した。
- 犬鑑札・注射済票・注射済証及び犬登録証明書等作成については各市町村に照会したところ引き続き依頼があり、各市町村毎に集約し発注作業に協力した。
- 平成21年狂犬病予防注射啓発ポスター(日獣より一括配布)を平成22年3月17日に各動物病院へ発送した。
(4) 福祉厚生事業
日本獣医師会の獣医師賠償共済事業の制度の改定に伴い、獣医師賠償責任保険の保険料一部負担(320名分)を行うとともに狂犬病予防注射事業賠償保険に当会として加入し、開業部会員(病院開設者)の経営の安定に努めるとともに、日本獣医師会の取扱う各種厚生福祉共済保険への加入推奨を行った。
(5) 動物愛護管理法協力事業
[1]野生鳥獣救護事業
大阪府環境農林水産部動物愛護畜産課の行う野生動物の救護事業に協力するとともに、大阪府野生鳥獣救護ドクター(「救護医」)制度に基づき、平成20・21年度野生鳥獣救護ドクターとして58名(特定救護医8名含む)の指定を受け当該事業を次表のとおり実施した。また、今年度は大阪府と本会とで検討委員会を設け、野生鳥獣救護ドクター制度の運営上の問題点について検討し、新たにマニュアルを作成して、広く府民等に周知し保護思想の普及啓発に努めた。
○ 平成21年度野生鳥獣救護ドクター救護実績調◇
(平成22年3月31日現在)
持ち込み数 | 放鳥獣 | 死亡 | その他 | |
---|---|---|---|---|
鳥類 | 456 | 180 | 181 | 95 |
獣類 | 37 | 9 | 23 | 5 |
合計 | 493 | 189 | 204 | 100 |
[2]大阪動物愛護フェスティバル
動物愛護週間の事業として、主催:(社)大阪府獣医師会・(社)大阪市獣医師会 共催:大阪府・大阪市 後援:環境省近畿地方環境事務所で動物の愛護及び管理に関する法律に基づき動物愛護と正しい飼い方を普及させるために「大阪動物愛護フェスティバル」を実施した。
○ 「大阪動物愛護フェスティバル2009 in 海遊館」
平成21年9月26日(土) 午後2時~午後4時
海遊館ホールで開催
- 主催者挨拶
- 長寿動物の表彰〔表彰状は大阪府・大阪市獣医師会長連名〕
- 講 演 「人と動物 ~ そのあるべき未来」
講 師 林 良博 先生
(東京大学大学院農学生命科学研究科教授・環境省中央環境審議会動物愛護部会長)
○ 「大阪動物愛護フェスティバル2009 in 大阪城公園」
平成21年11月8日(日)午前10時~午後4時
大阪城公園 太陽の広場(大阪市)で開催
府下各種団体、企業の協賛のもと多数の入場参加を得、警察犬・盲導犬の模範演技・動物しつけ教室・アジリティドッグの実演と競技・動物健康相談、スタンプラリー等多彩な催事が実施された。
[3]学校飼育動物への対応
ア. 学校飼育動物に対する適切な飼育指導と情操教育などを学習指導要領に従い進めている地域もあるが、学校飼育動物の取組みについて未だ具体化されていない現状である。
平成18年度からは大阪府教育委員会と協議し、学校飼育動物の飼育環境をよりよくするため次のような内容で連携を行なうこととなり、同教育委員会は、各市町村教育委員会へ連携内容を通知した。
<連携内容>
- 学校飼育動物に関する無料相談(飼育法全般・健康に関する相談)
- 診察および治療を廉価で行なう。
- 特別非常勤講師として要請があれば学校に出向く。(ゲストティーチャーとして)
また、各市町村の学校飼育動物担当委員を通じて協力獣医師を募ったところ、約160名の開業部会員の協力申し出を得られた。
イ. 従来、開業部会に設置されていた「学校飼育動物担当委員会」を改組し、平成19年から、本会設置の「学校飼育動物委員会」として活動することとなった。
委員を全国学校飼育動物研究会・大会に派遣し、資料・情報の収集に努める一方、府教育委員会が学校飼育動物の意義と有用性の理解を深めるべく、府内の公立小学校の指導主事や飼育担当教諭を対象とした研修会を開催するため、依頼を受けて平成17年から毎年講師を派遣している。
21年度は日本小動物獣医師会と共催で下記のとおり研修会を開催した。
○学校飼育動物研修会
- 日時
- 平成22年2月21日(日) 10:00 ~ 17:00
- 場所
- 大阪ペピイ動物看護専門学校
- 内容
- (1)講演
・「学習指導要領の改訂と生活科」
講師:田村 学 文部科学省教科調査官
・「学校(園)での動物の飼い方、接し方」
講師:宮川 保 日本小動物獣医師会事業部長
(2)実習
・「ふれあい教室の実際」
講師:寺田 芳德 本会会員
・「教員研修の実際」
講師:清水かおり 本会会員
(3)参加者
獣医師、教育関係者、動物看護士、学生ほか
[4]災害時における動物救護対策
災害時における動物の救護に関する当会の活動マニュアルの策定及び大規模な感染症発生時における対応策について検討するため、平成19年度に「災害時における動物救護等対策委員会」を設置し検討を重ね、平成21年3月10日開催の理事会で、
- 「社団法人大阪府獣医師会緊急災害時動物救護対策要領」
- 「緊急災害時動物救護活動ガイドライン(平成20年度版)」
の制定が承認された。
更に、平成21年11月19日開催の理事会で、
- 「社団法人大阪府獣医師会大規模感染症発生時対策要領」
- 「犬ブルセラ病対策マニュアル」
を制定した。
また、要領の規定により防災委員を任命し、防災委員連絡会議を開催して平常時より災害に備える活動をおこなっていく。
[5]その他の事業
- 大阪府が行った処分犬・猫等の慰霊祭に出席し、献花した。
- 大阪府健康医療部食の安全推進課流通監視グループが実施する子犬の新しい飼主さがし事業として、岸和田・藤井寺・四條畷・池田の保健所管内会場において犬の適正飼養講習会(しつけ方や健康管理及び犬の正しい飼い方)が本会地区担当獣医師の協力のもとに開催され多数の参加者があった。
- 大阪府環境農林水産部動物愛護畜産課が主管する大阪動物愛護推進協議会に本会より3名参加しているほか、協議会の専門部会として設置された、大阪府災害時等動物救護マニュアル策定検討部会に2名が参加している。
また、本会開業部会9支部より各市町村別85名が大阪府より「大阪府動物愛護推進員」に委嘱され、動物の適正飼養の普及や動物愛護精神の高揚に協力している。 - 大阪府健康医療部保健医療室地域保健感染症課・大阪府環境農林水産部動物愛護畜産課が共管する「大阪府動物由来感染症対策検討委員会」、大阪府環境農林水産部動物愛護畜産課が主管する「大阪府アライグマ被害対策検討委員会」の委員に、本会会長が委嘱され、協力している。
(6) 学術奨励事業
[1]中村賞の授与
正会員及び準会員で獣医学術の向上に寄与した研究又は獣医技術の普及に著しく貢献のあった者並びに将来の発展が期待できる者及び獣医学を通じて社会に貢献しその功績が他の模範となる者として、部会から推薦のあった2名に対し、賞状と奨励金を授与した。
[2]奨励助成費の贈呈
会員の卒後教育と並行し、研究発表を奨励するため、獣医三学会(近畿)発表者に奨励助成費を贈呈した。また、その中で優秀研究褒章を受章し、「平成21年度日本獣医師会学会年次大会宮崎」(平成22年1月29日~31日宮崎市)での発表を行った会員に対しても奨励助成費を贈呈した。
(7) 近畿地区連合獣医師大会及び獣医三学会(近畿)の参加
第87回近畿地区連合獣医師大会が平成21年9月27日(日)ホテルグランヴィア和歌山で開催され、当会から29名が参加した。
また、獣医三学会(近畿)が平成21年10月18日(日)大阪府立大学りんくうキャンパス及びりんくう国際物流センターで開催され、当会から103名が参加した。
(8) 公益認定法人に関する事業
当会が公益法人改革関連法令に基づく公益認定法人の認定を受けるため、平成20年5月7日の理事会で定款に基づく「公益認定法人検討委員会」の設置が承認された。日本獣医師会や関係行政庁等からの資料や情報を収集するとともに、新たな定款や公益目的事業等について検討を進めた。
(9) その他の事業
[1]指定獣医師の推薦、承諾
- 大阪府野生鳥獣救護ドクター(平成20・21年度 ) 58名(特定救護医8名を含む。)
- 家畜共済指定獣医師(大阪府農業共済組合連合会) 2 名
[2]事務所の移転
昭和40年4月から45年余の間、事務局が入居していた大阪府農林会館が平成22年3月末をもって閉館されることにより、本会の事務局を下記のとおり移転しました。
- 住所
- 〒541-0054
大阪市中央区南本町2-1-8 創建本町ビル3階
電話 06-6263-1014 FAX 06-6263-2223
- 移転日
- 平成21年12月21日(月)
- 最寄り駅
- 地下鉄中央線・堺筋線「堺筋本町」駅 9番出口より北へ徒歩2分
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